「IVR-CT vs DSA」 門脈像の比較


市立旭川病院  大野 肇

従来肝細胞癌(HCC)の脈管侵襲については、血管造影時に薬理学的経上腸間膜動脈動脈性門脈造影(P-SMA)を行い判定してきた。今回、CT-AP時のAxial像より門脈3D画像(3D-CTAP)を作成し、P-SMAの門脈像と比較、スコアリング評価を行い、血管造影時のP-SMA撮影を省略することが可能かを検討した。CT-AP時の2nd Phase画像より3D画像(MIP)を作成し、P-SMA像とともに門脈像の視覚的評価を5段階でスコアリングし、比較した。3D-CTAP像は1点以下の評価をうけた画像がない事により常に門脈三次分枝までの描出が可能で、血管侵襲の判定が可能であると考える。したがってP-SMAの撮影を省略出来ると思われる。 Multi sliceによる撮影により、より一層良好な画像か得られることが期待できる。