3D-CTによる頭部血管描出
 - 閾値抽出に関わる問題を中心に -

札幌麻生脳神経外科病院 小寺 秀一

ヘリカルCTと造影剤急速注入を組み合わせた3D-CTAは,脳神経外科領域ではもはや一般的なものとなりつつあるが,その血管描出能については閾値抽出による原理的な要因によるいくつかの問題点もあり必ずしも充分満足できるものとは言い難い.その血管描出能に対する問題点を,我々が実験によって知り得たいくつかの知見と今日までの経験をもとに整理して再確認し,今後の頭部3D-CTAの課題についての私的見解を述べる.