特別講演 1
臨床に役立つ整形CT画像を目指して!
〜そのポイントと”骨”と悩み〜

富永草野病院  野水 敏行

 ヘリカルCTの登場以来、3D画像が普及し整形領域のCT検査も急増しました。近年では、手術前のシミュレーション的画像も要求され、検査数は急増傾向です。しかしこの領域のCTは、他の部位や一般撮影のように標準化された撮影法は存在せず、各施設・撮影者によって撮影法や表示画像が異なることが現状でした。今回は、再現性の良い画像を提供するためのポイントを基礎に戻りお話ししました。四肢撮影のポジショニング、MPRの切り出す角度、適切なVR作成について手関節や足関節などの例を挙げ最適法述べました。特にMPRの切り出す角度については、規定化する必要性は大きく、その解決策として考案した独自の「基準線」を紹介するので参考にして頂ければと思います。整形領域のCTは未だに解決されていない部分が多く、今回のお話が少しでも皆様方のお役に立てると幸いです。